人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Salut Alger 地中海の風に吹かれたい/猫と沙漠とアラブ馬 Roving in Saudi Arabia

maadienne.exblog.jp ブログトップ

ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)

【ヒジャーズ、アルウラ、タブック、ディサ、アルワジ、ハイル】
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_228935.jpg

超欲張りな、アラビア半島北部9日間オフロードツアー。
今回の「成果」は、パンク5回。これといった事故も事件もなく、無事に帰還できてほっとひと息。ただし、ボンネットの付け根がちぎれる、フロントガラスに小石があたって亀裂が入るなどなど、ギャロッパーの修繕費は限りなく多額になる予定。マイナーな事由ながら、これは「もうその車は捨てなさい」という神様からのサインかも…と思うワタクシなのだった。

第一日目:
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_22615.jpg

朝6時、カシムロードのコーヒーショップに集合予定。相変わらず右折も左折も苦手の夫は、何故かエアポートロードに入ってしまう。なんで??? 
という訳で15分の遅刻。参加者はコーヒーとドーナツの朝食を取っていた。
Rと私、新しいアバヤで参加。今回の旅行のためにアバヤまで新調した私たちにGが呆れている。
出発の記念撮影後、いざ出陣。ようやく明るくなって来る。冬のオフロードは日照時間が限られていて不利だ。
ブライダをバイパスから抜けて、メディナへ向けてひた走る。オフロードクラブなのに、なんで高速道路を走ってるの?と思えてくるが、今回はバサミ(車両搬送会社)に車の輸送を頼まずに全ての行程を自分たちで走ることにしたのは、私ではなく当のアッシーたちだもんね。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2262972.jpg

カシム地方を過ぎ、メディナ地方へ入った途端にチェックポイントの数が多くなる。ハッジ(大巡礼)だから、きっとこんなにセキュリティーが厳しいのだろう。
途中、ランチ休憩に打ってつけの岩陰を見つける。いつもながらA君は、道やら木陰やらキャンプ地やらを見つける天才だ。

メディナは今、世界各地からの巡礼者が押し寄せているらしく、ホテルやモーテル、ガソリンスタンドなどの駐車場はバスや乗用車でごった返している。ちょっと行ってみたいな…と思いつつ、「ムスリム限定」表示があって、私たちは市内には入れない。
メディナバイパスを北上、すぐにヒジャズ鉄道の駅が見えて来る。今日の予定走行量より大幅に距離が伸びているものの、キャンプ設営を考えると最初の2駅は通過。民家の立ち並ぶ中に駅があることと、日暮れの時間が迫っているのが理由だ。

3つ目の駅で外国人運転の他車を見つける。以前、リヤドのオフロードクラブに所属していたという強者、1台だけでヒジャーズに挑戦しているのだそうな。勇気あるよね。
と、展示してある機関車の車体に、知ってる名前が落書きしてあるではないの! フェンスが張り巡らしてあるのに、一体どこから入ったんだろう。こんなことをする輩は、クラブを除名しても良いんじゃないのかと思って怒れる。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_227394.jpg

ヒジャーズ鉄道が見下ろせる丘、でも岩陰という場所を見つけてキャンプ設営。最初のキャンプは石ころだらけというアンラッキー。
元旦に買ったベドウインコートがデビュー。やけに重いんだよね、確かに暖かいけど。
いつもなら、まずお湯をわかして紅茶でも…となるところだが、今日はさっさと食事の準備。皆お腹が空いていたらしい。
朝早かったし、今日はよく良く眠れそうだ。

第二日目:
朝が遅い! アラビア半島西側は、7時過ぎないと明るくならない。リヤドと比べて1時間近く時間がずれている感じ。日没時間が遅いけど、日が昇るのも遅い。結局日中の日がある時間は同じな訳だから、差し引きトントンなのだけど、朝が遅いと損した気分になる。

本日もヒジャーズ鉄道南の続き。雄大な景色を眺めつつ、一人物思いにふける。
アラビア半島にいきなりこんな巡礼の鉄路を敷いてしまったオスマントルコの勢力をまざまざと見せつけられるようだ。
サウジは最近、この鉄道路線を復活させるのを決めたそうで、近い将来、このあたりをまた鉄道が走るようになるらしい。例え本当にそうなっても、この古い線路跡や駅舎は観光名所として残してもらいたいものだ。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2284557.jpg

さて、コンクリートに釘が仕込まれて地面に埋められているという問題の駅に到着。
駅舎に若者が住みついているようだ。悪さは彼らの仕業か。気をつけなくちゃと言っていたA君がまんまと釘を踏んでパンクしてしまう。
タイヤ交換中、私は怒りを沈めようと散策しながら他の釘を探すも、怒りが静まるどころが、爆発しそうなほどたくさんの真新しい釘を発見。ご丁寧に板きれに打ち込まれて、それを地中に半分だけ埋めている。そして自分たちは踏まないようにか、大きな石が目印に置いてあるのには恐れ入ってしまった。すかさず私は証拠写真を撮りつつ、彼らのトラック下に置いてやろうかと思うが、夫は全部リヤドに持ち帰って内務省とツーリズムオフィスに送りつけると言う。ここで若者達といざこざを起こすよりは、確かに理にかなっている。間違いなく彼らは銃を持っているだろうから。
タイヤ交換後、何事もなかったかのように旅を続行。アカシアの木陰でランチにする。参加者全員が同じブランドのツナサラダを食べているのには笑えた。お野菜たっぷりのイタリア製シーチキン缶詰、結構イケてるお味です。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2273537.jpg

夕方、キャラバンサライあたりで突然A号を見失う。無線機の呼びかけに反応はあったが、何を言っているのか聞き取れない。舗装道路へ出るであろう田舎道とベドウイントラックの轍、二股に別れていたから、きっと先へ行ったのだろうと舗装道へ出るみるが見当たらない…。今更戻ってウエイポイント通りに進むには日没が近過ぎというので、そのままアルウラ方面へ舗装道路を進み、駅舎へ行ってみることに。いない〜! 
一番合理的なのは、そのまま駅舎跡から北上してヒジャーズの鉄路を進むこと。走り出してすぐに、向こうから来る車両を発見。A号だ。本当にほっとした。
マジで心配したんだぜ! ニャロメ! 
アルウラまではまだ90kmもある。沈みゆく夕陽に染まる奇岩を眺めながら、長い一日だったわ〜と実感。

暗くなってからのアルウラ到着。ホテルには懐かしいHMD君が待っていてくれた。夕食を取る間もその後も、ひとしきりおしゃべりに花が咲く。
明日は所謂市内観光。のんびりさせてもらうわよ!

第三日目:
ドーンという大きな音で目覚めたら、外は雨。落雷だったのだ。全く、何だコノヤロー状態。今日はHMD君の案内でアルウラ散策予定なのに。雨も小降りになったし、とにかく出かけるしかない。

最初はまず、犠牲場。動物をほふるための場所だったらしい。岩山に階段が掘ってあり、頂上まで行けるという。貴重な史蹟なのに、すぐ下に近く住宅が建つのだと。残念なことだ。

次は、アルムダルシ。岩壁画のびっしり描かれた谷へ連れて行ってもらう。2時間近くの岩山探険、結構しんどい。オフロードクラブなのに、またまたハイキングクラブに変身してしまっている。それでも見たものが凄くて、一同HMD君に大感謝。

そして、見晴し台へ。アルウラが一望できる場所だ。出会わせたサウジ人家族と話す。写真を撮っても良いかと尋ねたら、夫と子どもはノープロブレム。妻はダメだって。どーせ黒装束なのにねえ。

今回のとっておきは、ライオン墓廟。外国人は入れない決まりになっているらしいのだが、HMD君の取り計らいで、なぜか入れてもらえることに。Rはもう長い間この時を待ち望んでいたらしく、狂喜乱舞して写真を撮りまくっていた。
まだ発掘中の遺跡もあって、特に外国人観光客は入れない決まりになっているそうだ。本当にラッキー。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_230298.jpg

そしてそして、私が一番行きたかったエレファントロックへ。砂丘の駆け上りに興じるロコの多いこと。見物がてら、コーヒータイムにする。レーストラックが準備されていて、明日はどうやらイードのお祭りイベントとしてレースがあるらしい。ラクダか馬かトラックか、果たして何が走るのだろう。

暗くなってホテルに戻る。心地よい疲れを感じて、シャワー後うたた寝して夕食を抜いてしまった。お茶だけ皆に付き合うと、ヒジャーズ南で出会った夫婦がまたいた。何やらムツカシイ話に花が咲いている様子。今回の旅行の日程を変えざるをえないかも…とちょっと不安になる。この旅の目的だった場所には行かない方が良いと言うのだ。私たちはどうせあと半年くらいで任期が終わるけど、他のメンバーを危険に晒す訳にはいかなしねえ…。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_231326.jpg


第四日目:
せっかく朝食の集合を7時半にしたのに、例のカップルと話し込んでしまい、出発は9時。HMD君に別れを告げて、ヒジャーズ北部へと進む。
マダインサーレの北あたりからオフロードを始める。背の高い奇岩と砂地、印象的な風景だ。懐かしいけど、私はまだトラウマ状態にある。
夫は相変わらず鉄道跡をガンガン走る。修復されてるわけではないから、本当は走るべきではないのに。案の定、ルーフラックに乗せていたタイヤが転がり落ちた。止めていたロープも留め金もない。激しく走りすぎるからだ!
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2291594.jpg

アルウラとタブックのちょうど中間地点にあるキャラバン・サライあたり、なんと舗装道路ができていてビックリ。これでヒジャーズ鉄道も、もうオフローダーを引きつける魅力がなくなってしまった。観光客がたくさん押し寄せるんだろうなあ…と思いを巡らせつつ、タブックまでは余裕で行けると安心していたのも束の間。男達はやっぱり、トンネル越えをしたくて鉄道跡へ戻ることに。もう日暮れが近い時間帯なのに…。
そして私の予想通り、暗くなってからも走り続けることになった。暗闇のなか、道なき道を進むのは、2003年にもうしたって! 怖かったあの時の記憶が甦る。今日は雨も降っていないし、雷鳴も落雷もない。そして何よりけん引されていないのだから、まずは安心するべきだが…。
夫が同僚から借りて来たサーチライトを照らしつつ、やっとのことでタブックへ出る。
ホテル着は9時近い。シャワーして夕食。どうということのない田舎の宿だけど、なかなか居心地が良い。フロントのサウジ人兄ちゃんが夫を覚えていて、食後にお部屋にウエルカムフルーツ、アラビックコーヒーなどなどが届けられた。しょくらん。
サハラホテルは、この数年間で、幸か不幸か私たち夫婦が最もよく利用したホテルだ。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2313759.jpg

例の谷に行くか否か、皆で議論するも結論が出ず仕舞い…。

第五日目:
朝、荷物を車に運んだら、外でオヤジが待っていた…。セキュリティー担当というのはたぶん内務省の回し者、キャプテン・サイード。自ら名乗るとは珍しい。本日のエスコートとして、今日はずーっと付いて来るという。勘弁してよ、と思うと同時に笑ってしまう。だって、彼の車は何の沙漠装備もしてないんだよ〜。私たちは今夜、沙漠でキャンプするんだぜー。あーだこーだとホテルのスタッフに通訳してもらってキャプテンと話をする。彼なりにいろいろ考えたのか、結局、最初のチェックポイントでバイバイ。長旅になるからとさっきクッキーあげたのに、返してよ!

ナバティアンの農場跡を探して走り回ること小一時間。何のことはない、町を抜けたあたり、舗装道路から見下ろせる場所にあったのに、ぐるぐる回って時間のロス。そしてウチのギャロッパーの左後輪がパンク、タイヤ1本をムダにした。行く前にちゃんとガイドブックを読んでよね! フエンスで囲まれただけの地面を探して、とんだくたびれ儲けだわん。

そしていよいよジュベル山へ。地図にも載っていない、ジェットコースターよりスリリングな舗装道路、男達は雄叫びを上げている。
寒い! 標高2400mは、恐ろしく寒い。今回、冬装備の服で来て正解だ。
ランチは頂上付近の野原。ベドウインコートを着込むが、それでもまだ寒い! 
山から下りた後、行かないことにしたんだとと思っていた秘密のワーディへ入って行くことに。そろそろと車を進める。結局、警備も警察も軍も誰もいなくて、すんなり通り過ぎてしまった。あっけなくて脱力。

しばらく走ったら、ボンネットがギシギシとずれるのに気づいた夫。なんでー、いきなりボンネットを支える軸が折れるかなぁー。しかも左右両側ともだよ。
なんで? 
仕方なくバンジーコード(ゴムひも)3本で押さえたけど、こんな具合で高速道路を走れるの? どーせなら、さっき通った史蹟のある場所で見つけてくれれば良いのにぃ。これだから韓国車はイヤだ。うだうだうだうだうだうだ…。

今夜のキャンプは珍しく三方が開けた場所。日没が近くて選択の余地なしというのが本当のところだが、とても良い眺めで参加者一同喜んでいる様子。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_232188.jpg


第六日目:
マットレスの上にムートン、その上に寝袋、その上にベドウインコートを被せて寝たから、テントの中はとっても暖かいのだが、外はめちゃ寒。目覚めたら、A君の温度計は−1度を示していた。コッドで寝ていた彼の寝袋に霜が張り付いているぜ…。
昨日、日暮れの景色も美しかったけど、今朝の朝焼けもきれい。この次もまた、ここでキャンプしたいくらいだ。

今日は、サウジのグランドキャニオンという場所へ行く。いきなり沙漠にばっくりと深い亀裂が入っている感じ。深さ300mくらいはあるだろうか。岩が黒っぽくて、アブハの谷みたいだ。

次はローマ皇帝だったマーカス・オレリウスのお城跡を見学。夫が車上に乗って写真撮影、そのまま私に運転しろと言う。フエンスの角を曲がって落っこちたらどーすんだよ!と思いつつ、落ちてもたかだか打撲だし…と思って言われるままに運転。皆がパパラッチ状態で彼の写真を撮る。
すぐそばにあるマッシュルーム岩の影でランチ。誰かが住めるように工夫して造ったらしい。まるで7人の小人の家みたいでカワイイ。
それにしても、風が冷たい。晴れているのに体感温度は限りなく低いよ…。

戻り道、大きな岩の側面にRが岩壁画を発見! かなり大掛かりなものだ。前回通った時には気がつかなかった…。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2325466.jpg


ベドウインの黒テント前に、トラックや四駆がたくさん止まっている。イードのお祭りで、寄り合いなのだろう。ちょっと立ち寄ってみたい気もするけど、どーせ男だけの集いだもんね。

そして第二のグランドキャニオンへ。今回のツアーでは寄らないつもりだった場所への訪問が多すぎだ。でも、午前中に見たキャニオンよりずっと印象的。遠く紅海まで見下ろせるではないの! これまた前回来た時には気がつかなかった。それに、同じ場所でも季節によって景色が変わるんだね。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_233432.jpg


今日はディサまでたどり着いてキャンプする予定だったけど、たぶん村人はイードのお祭りで正気の沙汰ではないだろうという判断、かなり手前の山陰でキャンプすることにする。

第七日目:
朝10時という信じられない遅い出発。それというのも、リーダーが風邪気味で早起きできないこと、朝になってから写真のダウンロードをRが頼んで来たからに他ならない。
走り出してすぐにポツポツと落ちて来るものが…。キャンプ中に降らなかったのは全く運が良いとしか言えない。ディサ行きにふさわしい、おどろおどろしい空模様。雨と落雷と稲妻。ディサは鬼門だ。

谷の入り口で夫が急にオイルランプの点滅を気にしてボンネットを開けることに。留め具が妙に頑強で、四苦八苦して開けたのに、オイルは十分足りている。コノー!
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2341922.jpg

一体どこまで行くつもりなんだ!という私のムカつきを知ってか知らずか、男達はどんどんとワーディの奥へ進む。雨上がりで川筋が広くなっているうえ、時々深いところもあって、水しぶきを上げて走り抜けるのが楽しくて仕方ないらしい。全く! 
ベドウイントラックが何台もスタックしていて、ウチのけん引コードで引っ張り出してあげたこと3回。とーっても感謝された。バクシーシでもおくれよ! 
ディサは秘境だと新聞に紹介されて訪れたのが2004年の5月。まだ2年も経っていないのに、恐ろしいほどの人出。イードの休みで遊びに来ているサウジ人が多いのには驚く。村人はどう思って見ているのだろう。
帰りがけ、ドレスアップされたラクダに乗る若者達に遭遇。思わず写真を撮ってしまい、「ノーフォト!」と叫ばれてしまった。ウード(アラブのギター)を弾く人もいたりして絶好のシャッターチャンスではあるものの、もともと写真撮影の禁止されている国で、しかも当の本人たちから拒否されてしまっては撮る訳にはいかないよなあ…。

もう夕方という時間帯。今夜はアルウラのホテルに泊まっても良いと思っていたのに、とてもじゃないけどそんな遠くまでは行かれない。結局、またまたキャンプ。舗装道から伸びる真新しい別の舗装道を進んで、山陰にキャンプ設営。遊び過ぎて、このままだとジュッバへは行けないな。その分ディサを楽しんだから良いよね。

第八日目:
今日はどーしても、ハイルへ到達するつもりで早起き。
今夜はホテル泊になるからもう食料品は使い切ってしまおうと、手持ちの卵を一気に使ってしまうG。Rはスパム(缶入りのハム)を焼いている。ウチも何か都合して参加するべきか…と思いつつ、無視してインスタントオーツにりんごを入れて黙々と食べる。

アルワジの街の手前で、お城跡を発見。この城はファルシマップの地域紹介写真にもある「アルアズナム・キャッスル」で、なかなか味わい深い。お写真撮りまくって舗装道へ戻る。

そしてアルワジ。もっと大きな街をイメージしていたのだけど、ホントに田舎。古い建物あたり、もう朽ち落ちてしまいそうなんだ…。港ももっと大きいんだと思っていたのに、マジで田舎。漁村とも言えないくらいの船数、ほとんど素通り状態になってしまった。
アルウラへ通じる道の案内板がなくて、15キロも南下、またアルワジまで戻り、ガソリンスタンドで給油もせずに道だけ尋ねる。かなりの山道ながら、タブック・ディバ道路とは比べ物にならない少ない交通量。トラックなんて一台も見ないし、安心して走れる。アルワジからアルウラまでは約300キロだろうか。思いがけない長距離にいらだちつつも、お城も見られたし、収穫は大きかった。

アルウラ郊外のバイパス道路を見下ろす丘でランチ。後はもうリヤドに戻るだけだ…と思っているのだろうか。皆、口数が少ない。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2345664.jpg

ランチ後、走り出してすぐにパーンとはじける音がしたが、パンクはしていない。しばらくしてまた不具合、今度は本当にパンクしている。2本目のスペアタイヤと交換、もうウチにはスペアはないって訳。心配性の私は頭が痛くなって来る。途中、タイヤを調達できると良いんだけど…。

チェックポイントを過ぎたら、警察の車がエスコート。何とか無事に、でも暗くなってからのハイル到着。今夜はホテル泊だと思うだけでほっとする。
宿泊先は社会主義国のホテルかと思うような、ちょっと異様な、薄暗い室内が何とも言えない雰囲気を醸し出している。リヤドやジェッダみたいな都会にはうんとステキな5星ホテルがあるけど、まだまだサウジは田舎だと思う瞬間だ。サッカーの有名チームが合宿しているとかで、夕食の時に一緒だった。

第九日目:
いよいよリヤドへ戻る日。予定していたジュッバへ行かない代わりに、ハイルの街を観光することに。ゆうべホテルへやって来たセキュリティーのオヤジさん(キャプテン・モハンナッブ)、出発は9時ねって言ったにも関わらず、7時半過ぎにはもうロビーでコーヒー飲んでるし…。彼と話した直後8時出発に変えたの、何で知ってるんだろう。皆(軍及び警察?)地獄耳なのか? ホテルスタッフが通報してるに違いない。

まずはフォートへ。警察の各車が、プライベート・ナビゲーターとして私たちをリードしてくれるのはありがたい。建物は立派に修復されているけど、入り口には鍵がかかっているのが残念。キャプテン、何とかしてください!って言いたいけど、生憎イードの休み中だもんね。彼らだって早く帰りたいに違いない。
もう一つフォートを見て、それから見晴し台のある丘へ上って、キャプテン自ら次のチェックポイントまでエスコートしてくれて、まるで大名ツアー。ついて来なくても良いのに…。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2352838.jpg

リヤドまでは約700km。結局リヤド地方に入るまで、警察の護衛が付くことになった。うっとうしいことこの上ない。
帰路、やっぱりターバ・クレーターに寄ることに。わざわざ遠回りして山の中を抜けて行く。大粒の雨が降り出して、なんとも怖〜い雰囲気。私は早くウチへ帰りたいのに、全く男どもは!と呆れる。
幸いここでもまた、警察の車がナビゲーターとして案内してくれた。15年程まえに地震があって、クレーター内にある住居はまっぷたつに割れてしまっている。アラビア半島にも地震はあるんですよっ! 

トラックに追い越されたと思ったら、フロントグラスにガツンと小石が当たった。
かなり深い傷だ。高速道路走行中、亀裂がだんだん深く長くなっていく。やっぱり、このフロントグラス、1枚まるごと交換するしかないんだろうか。
ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2355726.jpg

途中、高速道路でまたまたガス欠寸前。あと数キロで止まるぞ〜と思っていたら運良くガソリンスタンドがあった。どこまでもついてるね。さっきはセキュリティーの車がノロ過ぎる!とか言って振り切って怒らせちゃったのに、ガス欠だもん。ちょっとは物事考えてよねって思うわ。
停車のついでに参加者皆にお別れを言う。
9日間は長かったけど、皆が納得の超充実ツアー。私たち夫婦には、これが最後のオデッセイになるかもしれないと思うと感慨深い。
ありがとう、皆。

ヒジャーズ再々訪、てんこ盛りツアー/ 2006年1月5日(木)〜13日(金)_b0038735_2295320.jpg

by maadienne | 2006-01-16 20:23 | Hijaze-vous?

2003~2007年サウジアラビア生活体験日記と沙漠の旅ログ& 2012年~アルジェリア幽閉生活徒然日記


by maadienne
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31