Salut Alger 地中海の風に吹かれたい/猫と沙漠とアラブ馬 Roving in Saudi Arabia

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エミレッツ&オマーン合体遠征旅行/ 2007年3月21日(水)〜30(金)

【リーワ・オアシス&オマーン】

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夫の念願だったオマーン旅行。今月を逃したらもう二度とチャンスはないかも…と準備時間不足のまま見切り発車で出発。アラビア半島の東南の先端にある国オマーンは、山あり谷あり、川の流れや泉、木々の青さが新鮮で、予想をはるかに越える面白さなのだった。


前夜(21日):
定時で帰宅した夫を待って、トラックに荷物を積み込み開始。あれやこれや、なんやかんやと微調整が必要なのは、ハマーの後部が小さいから。
ルーフラックにテントやベッド、椅子、ジェリー缶を乗せて、なんとか準備できたのが午後9時過ぎ。軽く夕食を取って、いざ出陣!
今夜はハラッドまで走るという予定通り、ハラッドから砂丘地帯に入ったところでターマックを下りてキャンプスポットを探す。真っ暗な中、それでもなんとか良い場所を見つけられた。風が強くて寒い…。


第一日目(22日):
今日もまた、幹線道路をひた走る。昨夜出発できなかったイボ号と落ち合うことになっていたのに、なかなか追いついて来ない…。何度も電話連絡し合うも、結局、私たちはサウジ・エミレッツの国境を先に超えてしまうことにする。
国境あたり、トラックの多さには驚くばかり。アラビア半島は陸上輸送が主要らしい。
エミレッツ側のイミグレーションで呼ばれて個室に入ったら、瞳の検査を初体験。指紋の代わりに照合するらしい。両眼とも、壁にある機械を覗き込めば良い。
エミレッツの地図にはなぜか、幹線道路の番号が全く記載されていない。どの地図も同じ。これはきっと、エミレッツでは道路に番号をふらないのだろうと思ったのだが、何のことはない現地にはちゃんと看板が出ているではないか。こんな不具合は早く解消してもらいたいものだ。

さて、リーワに向かう最初の道、ルワイスを右折して南下するも、イボ号はまだ来ない…。
ガソリン給油したら、エミレッツのスタンドはすこぶるきれいで驚く。コンビニも併設、お手洗いも清潔、ポイントが高い。ガソリンはリッターではなく、ガロン販売されている。

エミレッツ国内でサウジリヤルは使えるけど、レートが店によってまちまち(1ディラハム=約0.9リヤル)。
インド人がやってる店で色付きグートラ2枚ゲット。他の店をひやかしていたら、ようやくイボ号がやって来た。かなり混乱したらしいが、夫の説明不足が原因だろう。これでやっとリーワに行ける。

カタール-ドバイハイウエイから南下、行き止まりにあるのが、リーワ・オアシス。逆Yの字状になっている幹線道路が特徴だ。かなり広い地域にわたってオアシスが広がっている。ガイドブックに記載はないが、サウジ人には割と有名な滞在先らしい。ホテルとレストハウス(モーテルタイプ?)あり。が、私たちは今夜はキャンプ。
少しだけデューンを上ったらハマーがスタック。辺りはもう暗いし、仕方ないので今日はここが野営地だ。

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第二日目(23日):
夜半過ぎ、クワッドが走り回る音で目覚めた。どうやらレースを繰り広げている様子。もう行ってしまったかな…と思って眠りに落ちる頃にまたやって来るという繰り返し。エミレッツもサウジもカタールも、若者のすることはどうやら同じらしい。

やっとこさで明けた朝。
朝食後、スタックしたハマーを掘り出そうとしたが、イボ号が坂を下るようにバンジーコードで引っ張ってくれて、あっけなく抜けられた。辺りが明るくなったからこそのワザだろう。

今日は砂山のモリーブ・ヒルを目指す。
てっきり砂を越えて行くのだと思っていたのに、立派な舗装道路が造ってある。おまけに、その山の麓には砂丘の駆け上りレースを開催できるように、諸々の施設があり、なんとヘリポートまであるのだ。脱力。

それからオトコ達は、迷わず砂丘に入って行く。
え? それはあまりに危険じゃないの? という急斜面、小さくて深いボウル、これは難関だ。
やっとのことで、辺りを見回せるスポットで小休止、グループ写真を撮って引き返すことに。砂には慣れている夫たちだが、大荷物を積んで、しかもサウジとは違うタイプの砂の山に挑むのは危険だろう。ここがルブアルハーリ沙漠の東の果てだと思うからこそ、挑んでみたい気持ちは分かるが…。

レース場を取り囲むなだらかな丘を散策がてら走り回る。白いサファリが見せつけるかのようにガシガシと砂山を上ったり下りたり。男ゴコロに国境はない? 

陰ができるような木々もなく、あるのは鉄塔だけ。仕方なく鉄塔の陰で昼にする。リヤドからはちと遠いものの、大きな砂の山々がとても印象的なこのオアシス、なかなか面白い。国境を越えてまで来る価値、十二分にありだ。リヤドのオフロードクラブのメンバーが来たのは初めてだろう。次の報告会が楽しみ。

昼食後は、リーワの西の外れにある養殖場を目指す。なかなか見つからず、何度も人に尋ねて行き着いたら、なんのことはない小さな個人所有の池…。沙漠の真ん中で魚を養殖するっていうのは珍しいけど。 

ここでイボ号と別れて、私たちはアルアインを目指す。立派な舗装道路が造られているのに、通行量が少なく、ほぼ私たちの独占状態。オイルマネーの威力か。
日暮れ頃にアブダビを通過、暗闇の高速道路を一気に走る。今日アルアインまで行くとは思っておらず、ホテルの予約もなし。インターコンチへ飛び込みで行って部屋が取れた。今がハイシーズンでなくて良かった。

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第三日目(24日):
ゆっくりとホテルで朝食を取る。レストランの客はほとんどが欧米人。エミレッツはこんなに観光地化されているのだなあ。
8時過ぎにチェックアウトして出発。今日はどこまで行けるのだろう。

道路右手に、平地にいきなりポッコリとそびえ立っている岩山が続く。高さ1000mくらいあるのだそうだ。
まずは国境越えをしなくては。

エミレッツ側出国手続きは、
1 イステマラ(車輛登録証)を見せて、カスタムペーパー(税関用書類)をもらう。
2 出国カードを書いてパスポートとともにカウンターへ提出。出国手数料14DHを払う。
  この時、カスタムペーパーにスタンプを押してもらう。
3 最終ゲートへ移動、パスポートとカスタムペーパーを見せて、オマーン側へ。

オマーン側では、
1 イミグレーションでパスポートを見せる。
2 丸いドームのあるビル内で車輛保険に加入。
3 税関による車の検査。
4 保険書類、パスポート、カスタムペーパーを見せる。

だいたいこんな流れ。もっと時間がかかると思っていたのに、割とスムースであっけなかった。

さあ、いよいよ今日からオマーン探検だ。
最近、雨が降りましたか? という道路コンディション。所々低くなっている箇所には、高さ1mほどの赤いポールが埋めてあり、水がある時は減速するよう指示する看板が立っている。路肩はまだ湿った土がどけられたばかりというのが見て取れ、きっと数日前に大雨が降ったのだろうと想像できる。

イブリの町から左折して北上、ユネスコの遺跡があるバットという村を目指す。ぐるぐると村の中を走り回り、学校からはスクールバスの後を追いかけるように走っても遺跡は見つからず、かなりガッカリ。一カ所、遺跡案内の看板とフェンスの張り巡らされている場所があったのだが、果たしてこれは私が見たかったモノなのだろうか…? 

遺跡より、夫は既にオフロードモードになっている道路に夢中。グーグルアースで見つけたワーディの道は、全く舗装されていない。大丈夫か…という私を尻目に、ガシガシと走る。
ワーディの開けたところでルーフラックのギシギシ言う音に気づいて車を止めたら、ヤギが寄って来るではないの。何にもあげるもの、ないよー。

途中の岩陰でランチ。一台きり、二人だけのオフロード遠征なんて超不安だなぁと思いつつ、とにかく旅を続けるしかない。今回初めてハマーにルーフラックを付けての旅は、かなり心配。早速ネジが緩んでるし…。

ワーディの道は、思ったよりスムースに、しかも早くターマックに出る。ひと安心。

ふっと、看板に吸い寄せられるようにジブリン城塞を見学。小さいながら、良い城だ。受付のオヤジさん、この城がオマーンで一番ステキな城だと言う。

私的今日の宿泊予定地、ニズワの町は、思ったよりも大きく、ホテルも幾つかある。でも、昨日散財のインターコンチ泊だったせいもあって、ニズワは通過、国道脇の枯れ川を岩山方面にガシガシと進んで今夜のねぐらを探す。国道や村の家から見えないように、奥の奥まで入って行くことに。ハマーの威力を最大限に活用するのは良しとして、私たち一台しかいないんだから、少しは遠慮してほしいものだ…。星のきれいな静かな夜。暑くもなく、寒くもなく、お天気も良くてラッキーなのだろう。

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第四日目(25日):
背中が痛くて夜明け前の相当早い時間に目覚めてしまう。まだ暗くて腕時計が読めない。空では星たちが消える前の大宴会を繰り広げている感じ。赤外線が放射状にうごめいているのに似ている…。私、疲れている?? 

夜が明けてふっと気づくと、ヤギがわらわらと増えている。試しに夫がパンをやったら取り合って頭突きまでする始末。ヤギも上下関係が大変らしい。
朝食はメープルシュガー入りのオートミールにフルーツのピューレ。まるで離乳食みたいだ。今回の旅の朝食の定番…。美味しいけど見た目が悪過ぎるよな。

今日はマスカット方面へ移動、途中、高速道路から見えたファンジャの城塞の写真を撮るべく、行ってみる。川で女の子が洗い物をしていた。素朴な田舎の風景だ。

首都マスカットはもっと田舎だと思っていたのに、割と都会でビックリ。道路はよく整備されているし、海岸沿いの道などはカリフォルニアか南フランスかって思うほど。緑溢れる瀟酒な屋敷が多い。海のシルクロードとして古くから海上交易が盛んだったからなればこそ、だろうか。他の湾岸諸国のような、成金的開発主義とは全く違う、富める者の余裕が感じられる。

チェディホテルでランチがてら見学しようと思っていたのだが、敷居が高過ぎ。迷わずビーチロードへ戻って、スタバでランチにする。

ランチの後は、いよいよスールへ向けて出発。途中から舗装道路がただのダートロードに変身しているではないの。その上、かなり難度の高い道。行き交う車は日本の4WD車ばかりだ。最近の大雨の被害がまだはっきりと残っていて、道路が寸断されている。こんな道、夜は絶対に走りたくないものだ。しかし、日暮れまでにカルハットの墓廟の写真を撮れるようにと先を急ぐ。すれ違う四駆は全て日本車。西洋人観光客を乗せている。こんなオフロードも観光材料となるのだなあ。

新しい幹線道路を建設していたり、大雨で道が無くなっていたり、かなり覚悟のいる行程だ。村の中を通らなくてはならないのだが、夕暮れ時は老人や子どもが家の前の道で寛ぐ時間帯。スピードが出せない。
急ぐあまり、サウジのタイブイズムのようなワーディ・アッシャブも、ティウィの町も通過してしまった。途中でキャンプして、墓廟見学は明日でも良かったのだが、何しろ荒野、また雨が降ったら車ごと流される…と思ってキャンプはヤメにした。日没直後、まだやっと明るいという状態で、何とか写真だけは撮れた。ビビ・マリアムの遺跡は美しい。

暗くなってもなかなかスールの町に着けず心配したが、やっとのことでスールホテルにチェックイン。夕食はマサラ・フィッシュなんていうインド風味付けで魚のソテーを味わった。

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第五日目(26日):
今日は珍しく時間を持て余した日。こんなことなら、ニズワ近くにあるワーディ・タヌッフとかの山岳地帯も寄ってくれば良かった気がする。スールの入り江をこっちからとあっちから、ぐるっと回って船の写真を撮りまくり、灯台まで行こうと試みるも、道が狭くて入れない。
ビーチで貝拾い&昼寝、ようやくカメ岬を目指す。

ウミガメが産卵にやって来るという岬ラス・アルハッドは、とても長い砂浜が続いている。
浜辺がなんか赤くない?と思ったら、小さいピンクの巻貝がたくさん打ち寄せられているのだった。遠目には桜貝がたくさん落ちているように見えるのだけど、マクロ写真を撮ると結構グロテスクかも。でも、迷わず拾ってしまう。
今日の宿を決めあぐねて、とりあえずラス・アルジンズの岬へ行く。こちらのカメビーチはキャンプ場にもなっていて、水も使える。しかも、夜のカメの産卵見学ツアーも含まれているのだ。これはお得…と思いつつ、まだ日暮れまでに時間があるので近隣を散策してから決めることにする。
ガソリンスタンドを探し、数十kmも進んでしまった。なんていう無駄な日だろう。日暮れには早いけれど、結局アルジンズのキャンプ場へ泊まることにする。お泊まり一人4オマーンリヤル(40サウジリヤル=約1200円)。
テント設営後、海岸へ出たら、カメの通った跡がたくさんあった。ぼこぼこと大きな穴がたくさんあいている。夜は暗くて写真を撮れないから、これは昼間歩いていておいて正解だ。

散歩の後は夜に備えて昼寝。すぐ隣にドイツ語らし言葉を話す親子3人がキャンプ設営。こんなに広いのに、なんでそんなにウチの近くに寄って来るのだ! 

産卵見学は午後9時半集合。15台ほどの4WD車がやって来た。総勢40人ほどか。外国人が大挙して、暗い海岸を右往左往するのは笑える。
懐中電灯を照らせるのは案内人の数人だけ、写真撮影はフラッシュ禁止で、違反者のカメラは没収されて引き受け料として罰金が50リヤルほどかかる。これくらい厳しくしないと違反者が後を絶たないということか。こういう暗い場所では、やっぱりビデオカメラで撮るのが得策かもしれない。

この岬へ産卵にやって来るカメは、5年に一度の産卵周期という。アラビア海辺りに一体何頭のカメがいるか知らないが、毎晩少なくとも7〜8頭が産卵に上陸しているようだ。なぜ、この決まった海岸地域でないと産卵できないのだろう? 不思議だ。
今回産卵を見せてもらったカメは中型で、体長1m前後、年齢は75歳くらいという。1回あたり、70〜120個を産むというが、一体何匹の子ガメが無事に生まれて海へ戻れるのか…。
夜11時に解散、明朝は5時以降なら海岸に入っても可ということで、目覚ましを5時にセットして寝る。

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by maadienne | 2007-04-01 21:26 | Hijaze-vous?

2003~2007年サウジアラビア生活体験日記と沙漠の旅ログ& 2012年~アルジェリア幽閉生活徒然日記


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