ファントム・ペイン
今月はまるまるひと月、病院通いをすることになってしまった。
診察室の雰囲気が好き、消毒液の匂いが好き…なんていう病院フリークの
ワタクシ的には、嬉しかったりする。
が、今月はラマダン、〆切、オフロード、アラビア語のクラスなどなど、
諸事が重なってちょっとしんどかった。
ラマダン中はほとんど昼夜入れ替わりのようになるから、病院の予約も夜10時とか、勘弁してよ〜という時間帯だったり。
検査結果も無くされちゃうし(結局出て来たけど)、
検査準備に必要なお薬も薬局になくて、街中をかけずりまわったり。
「もうあと1軒だけ行こう。これでなかったら、私は日本に帰るから!」
なんて担架きって最後の薬局へ行ったら、そのお薬があった…。
イロイロあるけど、最終的に辻褄があってしまうという、アラブの鉄則通りの結末。
で、ひと月もかかって何が分かったのかというと、
どうやらどこも悪いところはないらしいということが分かった。
それならどーして痛むんですか?という素朴な疑問が湧くけど、それはもう
「痛むから」
としか言えないみたい(あんた、患者をおちょくうとるんですか?という感じ)。
例えば、片足切断とかして足が無いはずなのに踵が痛いとか膝が痛いとか、
そういう痛みを「ファントム・ペイン」というのだそうだけど、私の場合も
取ったはずの胆嚢が痛む訳ないよねってことでそーゆーことになってしまった。
病名を付けるとしたら、胆嚢摘出後症候群というらしい。
胆嚢を全摘出した患者さんには「とてもよくある」症状ですって。
残りの人生、私はこの痛みとずっと付き合っていかねばならぬ運命なんだ…。
奥歯のクラウンもとれちゃったし、良いコトなし。
ラマダン月のリヤドとほほ体験でした。
*写真は、去年入院したときのKDM病院の病室。
トイレ、シャワー付きのお部屋は、まるで5ツ星ホテルのような快適さでした。
by maadienne
| 2005-10-31 01:45
| 閑人的日常生活